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2021.08.23

要員管理のポイント ~信頼を得るために~

1.森も木も見る

要員管理のポイントは、組織の質に関する分析検証であるということです。

つまり要員管理は、主に生産性の管理です。つまり適正な生産性は、適正な質と量の人員を保持していることがその目標達成にも繋がるからです。そしてその管理をたとえて言うならば、森(組織)も木(社員)も両方ともつぶさに観察し、過去からの軌跡を注意深く把握していくこととなります。

なぜなら組織や人は(だけではありませんが)点ではなく線で見ないとその本質を見誤るし、人事としての説得力に欠けるからです。人事という役割において、公平性と一貫性はとても大切であります。従いまして、森も木も過去の状況を把握しておくべきだし、それと現状と結ぶストーリーが求められます。それが信頼とか信用に繋がると思っています。

さて、まず森からです。一般的には、人事としておさえたい指標は生産性をみるものであります。

例えば「一人当たり売上高」「一人当たり経常利益」「売上高に対する総額人件費比率」そして「労働分配率」等があります。他にもあると思いますが、これらいくつかある指標のうち、自分なりの分析検証をするにおいて、2つないし3つの指標を持つことが良いと思います。

そしてこれら指標から、必ず毎月、前年同月と比較しながら検証することです。予算上の進捗状況はどうか等含め、現状分析と今後の見通しを自分なりに分析検証すると良いです。

このことで人事として会社業績の進捗状況を常にウォッチするくせをつければ、自身の経営マインドに繋がりますし、戦略人事の発想にも連動してきます。

次に木です。

個の質に関する分析検証です。

例えばその給与は評価結果に対して妥当であるか。これは全体的なバランスを常に分析検証する必要があります。例えば周りから見てもアンバランスな状態は是正が必要です。

特に昇降給の時期そして賞与の時期は大切です。

中堅・大企業では、人事制度が整備されていますので、評価指標に応じて個々の昇降給率や昇降額が自動的に決まるため、あまり個々に細かな検証することはないかもしれません。

しかし部門人事やHRBP等は自分の担当範囲の社員個々のデータは丁寧に検証する必要があります。当然と思われると思いますが、意外と一人一人その額や給与等推移は確認していないではないでしょうか。

つまり賃金改定時のリストを一行一行(つまり一人一人)に目線を落とすということです。こうすることで、単にSとかAとかB等の評語を見るだけでなくて、昇給率や昇給額等を合わせて把握することで、ひとり一人の状態をより鮮明にインプットしておくことができます。この作業はとても重要であると思っています。

これは人事としてその社員の上司や、もちろん本人とのコミュニケーションにおいて、一味違う内容になると考えます。現状の待遇に満足しているのか或いは不満なのか高い評価を受けているのかそうでないのか等、感じ取るセンサーを多く保持していることは人事の役割だと思います。

更に付け加えれば個人の固定的情報や流動的情報もアップデートして頭に入れておけば短時間のコミュニケーションも濃いものになるでしょう。

特に降格や降給する場合にはより注意が必要かと思います。例えば給与を下げると言う行為いわばメッセージは、2つの意味が内在します。

ひとつは、敗者復活の意味を込めているケースです。もう一つは、もう退場をしてもいいよ、そういう両方の意味合いがあります。

従いましてどういうメッセージを伝えるのかは、そこの管理者と事前によく確認しておくことです。

具体的には当人に対しての口頭での伝達内容について、明確に確認をしておく必要があります。敗者復活であるならば、やはり今後も会社に残っておいて欲しいので「次回頑張って欲しい」等との激励のコメントを伝えるべきです。

一方で、退場を促したいのなら、「退路を断て、次回はない」等の厳しいメッセージを伝えなければいけません。この場合気を付けたいのは、上司が実は真逆のことを言っているケースがあります。何とも理解しがたいのですが、本人に本当のことが言えずに取り繕うということのようです。人事としては少なくともこのような矛盾を把握しておくことが必要なのでフォローしておかなければなりません。

 

2.総額人件費との連動

人件費の変動は主に人員(ヘッドカウント)と連動しますので、未払残業代や過去勤務債務等が発生するとか、また急なリストラ等の大幅な人員削減がなければ、およそ予算上において大きくぶれることはありません。

もちろん人員の少ない企業においては数人の入社でもある程度のインパクトはありますが、人であるが故に入りや出において不確定要素も多くあるため、あまり都度都度気にすることはないでしょう。できれば人件費予算における進捗を大枠で捉えておくことがポイントです。

人件費管理において数値としておさえておきたいのは「一人当たり売上高」です。前年同月比との対比を経過的に見ることで、人員が充足しているのか或いは不足しているのか、不足であれば、いつ何名の充足ができるのか等、するべきアクションをイメージしておくとよいです。

また、各部門長等からのヒアリングで、退職予定や不確定であっても辞めそうな予備軍に関する状況などもざっくりと把握しておきたいです。

これは採用計画において変更を意味します。少なくとも退職補充は採用数的にプラスされますので、採用人数に影響がでます。中途採用は常に流動的なので状況をアップデートしておきたいところです。

3.まとめ

 要員管理と人件費管理は、経営の数値目標にリンクします。従いまして常に検証分析をしておき、見通しを立てておきましょう。それが経営における人事機能の存在感を示すことにもなると考えます。

 

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